環境問題シリーズ~広がる砂漠化~
砂漠ってどんな所か知っているかな?
雨があまり降らなくて、雨が降る量より蒸発する方が多い土地の事で、植物がほとんど育たないんだ。水分も少ないため、気温の差が激しい事もあって農業には適さない土地で人間の居住が難しい地域なんだ。今、こんな砂漠がどれだけあるか知っているかな?
実は、地球上の陸地の1/4は砂漠なんだよ。これは大体日本の面積96倍もの大きさなんだ。
この砂漠が実は広がっていて、1年間に6万平方キロメートル。これは東京ドーム約130万個分の広さになるんだ。
では、この砂漠化は何が原因なのかな?大きく分けて2つ原因があるんだ。
1つは気候によるもの
気候的な原因として干ばつという原因があるんだ。雨がもともと少なくて、「干ばつ」と言って、大地が干からびて砂漠化してしまうのではといわれているよ。
2つめは人が原因のもの
本来なら、雨も降るし植物もある土地なのだけれど、森林伐採等の人の手によって砂漠化が引き起こされた事が原因なんだ。植物が少なくなると風で土が飛ばされ大地は荒れ果ててしまうんだ。また、砂漠化の根本的な原因として、そこに住んでいる人々の貧困および急激な人口増加といった社会・経済的な問題もあるんだ。
実は砂漠化を止めるだけでは問題は解決しないんだ。
植える木の種類を選ぶ
乾燥地の植林ではどのような種類の木を植えるかが最も重要な問題となっているんだ。きびしい自然の中で広い面積に植えられた苗木を長期間かけて育てていくには、できるだけお金や手間のかからない方法を考える必要があって、そのためにはまず、現地の厳しい自然条件にあった、乾燥に強い、時には塩に強い木の種類を選ばなくてはいけないんだ。さらに住民の生活を守るためにも、葉が家畜のエサとして利用できる、あるいは果実が食べられる等いろいろな利用が出来る樹種が必要になるんだ。
この砂漠化を止める為には色々なコトが行われて、研究
されているよ。
大きく分けて
1・・砂漠化防止と自然を回復させる技術
2・・食料生産と持続的農業を行う技術
という2つの方法があって、その土地に最もふさわしい方法で行うんだ。
特に最近では砂の動きを止める事に注力をしているよ。
例えば
砂丘固定(林を作り、砂の動きを止める方法)
ある地区の砂漠では砂漠化に伴い固定されていた砂丘が動き出していて、動き出した砂を止めるため、植林が行われているよ。その砂漠は本来砂漠ではない地域で、地下水が豊富で樹木が育ちやすい地域でなんだ。植林は動いている砂丘の風上側で、水分条件がよい場所にヤナギの枝を直接挿し木する方法で行われヤナギが根付くとその部分の砂の動きが小さくなるんだよ。これを何回もくり返すことにより砂の動きを止めるという事なんだ。
草方格
砂漠では道路、鉄道などの特に重要な場所を移動する砂から守るために、草方格と呼ばれる、よりきめ細やかな緑化が行われているよ。草方格とは麦わらや木の枝を砂中に押し込み、低いさくを1m×1mのあみ目状に作っていき、砂の動きを抑える方法なんだ。こうして砂の移動を防ぐ事が砂漠の広がりを止める手段として今注目されているんだ。
こうして、砂漠で何も育たなかったところに作物が実る事でそこでの生活ができるようになり、動物も集まるようになり、ゆくゆくはもと通りの自然豊かな大地に戻っていくという事を期待して、今もなお、世界中の人が世界各地の砂漠で活躍しているよ。
みんなもぜひ一度、砂漠化の問題を考えてみてね。